成長パロ第120話「忍たま版竹取物語」(2-2)
前回はかぐや姫が5人の貴公子に無理難題を押し付け、失敗に終わったところまででしたが、今回はその続きです。
ぶっちゃけ粉もんさんは仙蔵と保健委員(と新平)には勝てないと思いますwww
それでは続きからどうぞ!

さて伊作の評判は時の帝、昆奈門の耳にも届いていた。並み居る男達のプロポーズを跳ね除け、貞淑を貫き通す伊作の態度に、昆奈門は「天は私に味方した!!これは間違い無く、この私が伊作君と結ばれる運命なんだァァ~ッ!!vv」と欣喜雀躍狂喜乱舞、すっかり有頂天の様子だ。
柄にも無くはしゃぎまくる昆奈門に部下達は呆れ顔である。そして竹取夫婦(もうこれで通す気だ)に「組頭が直々にお話したいとのことだ、今すぐ御殿まで来い」と連絡を寄越した。
ガチガチに緊張する二人に、昆奈門は「伊作君を私にくれたら、君達もロイヤルファミリーの仲間入りだよ~wどうだい、悪い話じゃないと思うんだけど」とすっかりデレデレの様子で提案した。
「そうは言われましても、本人の意志も尊重せねばならんと思うのですが…;」
「直接話をつけるのが、彼女(?)のためにも、そして恐れ多くもあなたのためにもなると我々は思います…;」
「んー、そうか、やっぱり本人と直接会った方がいいのか…」
そんな訳で昆奈門、不安げな竹取夫婦と半ばげんなりした様子の部下達にエスコートされ、うきうきしながら竹取邸にお邪魔した。一方の伊作はあの昆奈門が来たというので怯えて部屋に閉じ篭ってしまっていた。
「そんなに雑渡さんが嫌なんですか;」
「だってぇ、毎度のストーカー行為に加えてセクハラまで受けてるんだよ!?もういい加減顔を見るのも、名前を聞くのも嫌なんだっ!!」
「こりゃ重症だ…;;;…だそうですよ、それでも彼女(?)に会うんですか」
「構わん!伊作君になら殺されても本望だァ~ッ!!vv(*゚∀゚)=3」
「…こっちも重症だ…;;;」
それから伊作が猛烈に拒否するのも構わず、昆奈門は力ずくで部屋の障子を開け、必死で止める部下達&竹取夫婦も振り解く勢いで部屋に突撃した。そして顔面蒼白で涙を流して震えている伊作に飛び掛ろうとしている。
「あーっ、もうっ!組頭っ、自重しなさい自重!;;;」
「嫌がってる相手に無理やり迫るのも一つの暴力ですよ!;;;」
『お巡りさーんっ、変質者がここにいますよーっ!!早く、早く逮捕しに来てくださーいっ!!;;;』
「ぎゃーっ!!きゃーっ!!嫌ーっ!!来ないで来ないでーっ!!;;;(泣)」
「ハァハァハァ…ああ、伊作君、伊作くぅ~ん…vv悪いようにはしない、この私と結ばれる運命を喜び合おう…!!」
「嫌だ嫌だ死んでも嫌ぁ~~~っ!!;;;(泣)」
号泣する伊作を無視してキスを迫る昆奈門。と、そこに何処からとも無く宝禄火矢が飛んできて、その眉間にすっこーん、とクリーンヒットした。衝撃で思わず仰け反る昆奈門。その隙に、竹取夫婦は伊作を両脇から抱きかかえて部屋から脱出した。
「ふぇ~ん!怖かったよぉ~!」
「よしよし、可哀想に…先輩もあんなのに惚れられて大変ですね…」
「先輩の最大の不運ってもしかしてこれですか…?;てか、今の宝禄火矢誰が投げたんだろう…」
ややあって庭先で爆発が起きた。部下が庭先に先刻の宝禄火矢を放り出したらしい。
「ほら組頭、何処で見てんのか分かりませんが、あの保護者がいるんですから…」
「これ以上何かやらかしたら皇族の威信に関わりますって!」
「うぅ…諦めたくないぃぃ…;(涙)」

半月ばかり過ぎた頃、伊作は頻りに月を見上げては涙を流すようになった。一体どうしたんだと八左ヱ門が尋ねてみると、衝撃の事実が明らかになった。
ほげげげげ!!月の民ですってぇ!?;;;
「うん、実はね…仙蔵が僕に内緒であるプロジェクトを進行させてて、どうしても僕に内緒にしておきたかったから、って僕を地球に送り込んで…それで、愈々僕に内容を明かす時が来たから迎えに来るって連絡が…」
あまりのことに八左ヱ門も兵助も絶句してしまい、何も考えられなかった。
「先輩に内緒って…どんなプロジェクトだったんだろう…;」
「で、何時迎えに来るんですって…?」
「8月の十五夜に…。その日は丁度満月だから、演出も派手になるって言ってた」
それを聞きつけた昆奈門は何としてでも伊作が月へ帰るのを阻止するべく、部下達全員を召集して竹取邸に包囲網を巡らすことにした。恋破れた5人の貴公子も、まだ諦め切れなかったようで、二つ返事で加勢の依頼を受諾した。
「一つ言っとくが、あくまでも利害が一致しただけだからな!お前らに与するつもりは一切無いことを念頭に置いておけ!」
「分かってますってば~…;…何が何でも伊作君を引き止める…!伊作君は私だけのものだっ…!」
「組頭~いい加減自重しなさい自重…;」

そして愈々当日。昆奈門が召集した部下、その数実に数千人が(渋々ながら)武器を構えてその時を待っていた。それに混じって5人の貴公子の姿も見えるが、こちらはやる気満々の様子だ。
「どうしよう~…仙蔵君、実は一番敵に回したくない奴なんだよ…;」
「まったく、組頭にも困ったもんだ…」
「立花先輩には負けませんよ~!」「見送るならせめてキスの一つもしてからでないとな!」
伊作は兵助に伴われて、壁の厚い部屋に篭っていた。八左ヱ門は部屋の襖の前に立ち、月が昇るのを今や遅しと待ち侘びていた。
「こんなとこに隠れてちゃ分かんないよ~…;」
「如何に普段があの超ド級の変態でも、ちょっと可哀想になったんで花を持たせてやってんですよ!」
やがて山の端から、真珠のような満月が顔を出す。と、俄かに月の光が強くなり、周囲が昼間のように明るくなった。
『うわぁっ、何だ~!?;』
そして光が収束し、月から部屋の前まで道ができた。その上を、何だか重々しく武装した取り巻きに囲まれて、月の民…ウサミミ姿の仙蔵がこっちに向かって歩いてくる。
「今だーっ!攻撃開s…ってちょっと待ったぁ!やっぱ攻撃しないでー!;」
『どひゃぁぁ~~~;;;』
攻撃開始を指示しかけた昆奈門だが、取り巻きの姿を見るやすぐさま判断を翻した。突然のことにずっこける一同。何故ならば、その取り巻きがこれまたウサミミ姿の保健委員一同だったからだ。昆奈門は保健委員には手出ししたくないので、攻撃するなと言ったのである。
「ふっ、作戦は大成功だ。これで安全に伊作を迎えられる!ほらお前達、愛しい先輩があそこにいるぞ。早く迎えに行っといで」
『はーい!善法寺先ぱーいっ!』
きゃっきゃと嬉しそうに、小躍りしながら伊作の許に駆け寄る保健委員一同。それを見て、伊作は顔を輝かせて手を振った。
「おーい、こっちだよー!」
『うきゃぁ~~!!w』
「わぁわぁ、お前ら、一度に殺到するな!w」
「はいはい順番順番!気持ちは分かるが落ち着け!ww」
部屋に殺到する保健委員一同を、八左ヱ門と兵助が必死で宥める。
「伊作、久し振りだな。相変わらず可愛い笑顔だ…」
「へへへ~。それで、僕に内緒にしていたプロジェクトって?」
「ああ、それなんだが。ちょっと、左手出してみろ」
言われるまま左手を差し出す伊作。すると仙蔵は長いローブの腰ポケットから小さな箱を取り出し、中からダイヤモンドと真珠をあしらった、煌くプラチナの指輪を出して、薬指に嵌めた。
「えっ…」
予想外の嬉しいサプライズに、伊作は目を瞬かせた。その場に居合わせた一同も「ふぉぉぉぉぉ!?」とどよめいている。
「お前との結婚式の予定を組んでいたんだ。で、サプライズにしてやろうと思って…寂しい思いをさせてしまって悪かったな、庭で犇いている馬鹿どもに酷いことされなかったか?…まあ、昆奈門の奴には私が直々に制裁を下させてもらったがw」
「大丈夫、無理難題を押し付けて断ったから…嬉しい、嬉しいよぉ…」
「私も嬉しいよ…。…あ、そうだ。念のため聞いておくが、お前らも変なことしなかっただろうな」
「何を仰る兎さん(本当に兎さんですね…)!仮にも親代わりになってたんで、そんなことは一切してませんよ!」
「…まぁ、帰る前にキスくらいはさせてもらってもいいかなと…」
「僕も二人には恩があるからね。これくらいならいいでしょ?」
「ん~…お前がそう言うなら…まあいいだろう。だが、それだけにしておけよ」
『ほんとですかっ!?ありがとうございまーす!!』
仙蔵からお許しが出たので、別れを惜しむように兵助が左頬に、八左ヱ門が右頬にそっとキスしてやった。
『わーっ、ずるいぞお前らばっかりー!!』
『ぎょわぁっ!?何処から出てきたんですか!;;;』
今の光景を何処から見ていたのか、5人の貴公子がその場に雪崩を打って飛び込んできた。当然の如く驚く一同。自分達にもキスくらいさせろと五月蝿いので、仙蔵は「お前らは繁殖期の猫か何かか」と溜め息混じりに呟き、困惑する伊作を宥めつつ許可を出した。狂喜乱舞しながら伊作に飛びつきちゅっちゅと口付ける5人。正直言って異常である。
「さあ、そろそろいいだろう。…今夜から、ずっと一緒だ」
「…うん」
耳元でそっと囁かれた言葉に恥らいながら、伊作は小さく頷き、光の道に足を乗せた。そして去り際に振り向き、こう言い残した。
「満月の夜に、月を見上げてみて。そうすれば、僕に会えるから」
どういう意味だと首を傾げるのも束の間、伊作は左右の頭頂部を指先でくるくると円を描くように刺激した。するとどうだろう、兎の耳がぴょこんと生え、連動して尻尾も生えた。
「これが月の民である証拠だよ」
それじゃもう行くね、と言い残し、伊作は保健委員一同にもちゃっと取り囲まれ、仙蔵に手を引かれて、静かに光の道を月に向かって歩いていった。
「…行っちゃった…寂しくなるな…」
「でも、満月を見上げれば会えるって言ってたぞ。それを信じようよ」
「そうだな。…善法寺先輩、末永くお幸せに」
のわぁぁぁぁぁぁ!!ちょっと待ってちょっと待ってぇぇ!!まだ行かないでぇぇぇ!!;;;
と、庭先から昆奈門の嘆願の声が響いてきて、余韻を味わっていた7人はひっくり返った。
「何だ、この期に及んでまだ縋るのか。往生際の悪い奴め!」
「わ、私にも何か、せめて一言だけでもいいから別れの挨拶ををを…!!;」
目の幅涙を流してぷるぷる震えながら、昆奈門は自分にも何か思い出を残させてほしいと訴えた。しかし伊作は「嫌ですよ!あなたみたいなド変態なんか相手にしたくありません!」とけんもほろろに突っぱね、仙蔵も「宝禄火矢じゃなくて、刃先に毒を塗った八方手裏剣(※よく暗殺に使われる)の方が良かったか?」と追い討ちをかけた。
完全に凹んでいる昆奈門を放置し、幸せな二人は月に到着すると早速ウェディングドレスと輝くような純白の燕尾服に着替え、後は仙蔵が計画していた通り、挙式と披露宴が執り行われた。

翌月の満月の夜、竹取夫婦が月を見上げると、そこには兎が餅を搗いているような影が映っていた。
「あの時善法寺先輩が言ってたのって、このことだったのかぁ…」
「月の民がウサミミ姿なのは、これが理由なのかな」
 
相変わらずだな・・・
佳奈美です。
一昨日の更新分と一緒に今週の小説読みました。
神秘的な竹取物語も忍たまキャラでやるとギャクになっちゃいますね(笑)
そして昆奈門は相変わらず変態振りを発揮しているし・・・
今週も楽しませていただきました。
来週の小説も楽しみに待っています。
安定の粉もんさんクオリティ
コメありがとうございます。
忍たまは元々ギャグ作品ですからね、パロるとこうなってしまうのは仕方が無いんです!
粉もんさんが変態なのはもう今更のことですからね←←
来週はどんな話にしよっかな~
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