成長パロ第120話「忍たま版竹取物語」(2-1)
早い話が「忍たまキャラで竹取物語をやったらどうなるか」という話です。学園祭のお芝居だと思ってください。
配役はこんな感じです↓

かぐや姫=伊作
讃岐のみやつこ(竹取の翁)=八左ヱ門
竹取の嫗=兵助
石作の皇子=文次郎
倉持の皇子=小平太
阿倍のみうし=長次
大伴のみゆき=留三郎
石上のまろたり=三郎
帝=昆奈門
月の民=仙蔵+保健委員

ぶっちゃけです(笑)。
それでは続きからどうぞ!

今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。野山に混じりて竹を取りつつ、よろづの事に使ひけり。
名をば、讃岐のみやつことなむいひける――


これが我々が知る「竹取物語」原典の冒頭である。しかしこれは忍たま版なので、キャラ名で呼ぶことにしよう。
さて、竹取の翁こと八左ヱ門が、生業とする竹細工の材料を集めに裏山に入ると、根元が金色に眩く光り輝いている竹が1本生えているのを見つけた。
何だろうと思って近寄ると、竹の中が光っている。恐る恐る切ってみると、小さな、とても可愛らしい少女(?)がちんまりと座っていた。
「おほーっ、かーわいいなぁ~…これは神様からの授かり物だ!俺達の子供にしよう!」
八左ヱ門は彼女(?)を手に乗せて連れ帰り、妻(?)である兵助と共に大切に育てることにした。
不思議なことに、少女(?)を育て始めてからというもの、節の間に金がどっちゃり詰まっている竹を取ることが長く続き、二人は何時しか億万長者になった。
少女(?)も二人の愛情をたっぷり受けながら育ち、3ヶ月もすると普通の人間と同じ背丈になった。その美しさは比類無く、彼女(?)がいるだけで空間は光に満ち溢れ、その笑顔を見るだけで忽ち怒りも悲しみも忘れられた。
二人は姓名判断士を呼び、「なよ竹のかぐや姫」…もとい、伊作と命名してもらった。
「善法寺先輩、ほんとに可愛いです~vv
「本物の女の子みたいですよー!」
「いやぁん、恥ずかしいよぉ…////」

さて伊作の美しさは町中で評判になり、男達は連日「誰が何と言おうと伊作たんは俺の嫁だー!!」「俺だー!!結婚してくれー!!」と大騒ぎだ。
しかし当の伊作に結婚する気は更々無いようで、男達の必死のプロポーズも素気無く突っぱねた。これに凹む奴もいれば「ツンデレなとこも魅力的~♪」とどっかで聞いたことのあるフレーズを口走りさらにメロメロになる奴もいた。兵助は心配になり、伊作に尋ねてみた。
「先輩~…あんなに男達がメロメロになってるというのに、どうして結婚しないんですか?」
「だって、何処の馬の骨とも知れない男なんて信用できないんだもん!」
そして「本当に僕のことを心から愛している人となら、結婚したい」とも言い、それならばと八左ヱ門は「善法寺先輩を心の底から愛しているという奴は、明日の朝家に来い!」と告示を出した。
翌朝、求婚者達の中でもとりわけ熱心な石作の皇子・倉持の皇子・阿倍のみうし・大伴のみゆき・石上のまろたり…もとい、文次郎・小平太・長次・留三郎、そして三郎の5人が朝も早いうちから竹取邸に押しかけ、必死のアピールを続けていた。
「先輩達…そんなに善法寺先輩とイチャイチャちゅっちゅしたいんですか…;」
『だって何だかだってだってなんだもーん!!』
これまたどっかで聞いたことのあるフレーズで返答し、兎に角伊作と結婚するのは自分だと大騒ぎする5人に、伊作は辟易とした様子で暫く考え込んでいたが、やがて徐に顔を上げると「今から僕が言う物を取って来られたら、その人と結婚してもいい」と条件を提示した。
『え、ほんと(です)か!?ばんざーい!!』
テンションが臨界点に到達し、人ん家の庭先だというのに大はしゃぎする5人。しかしそれも束の間、今度は一気にどん底に叩き落された。
「文次郎には仏の石の鉢、小平太には蓬莱の珠の枝、長次には火ネズミの皮衣、留三郎には龍の首の宝珠、そして三郎にはツバメの子安貝を取ってきてもらおうかな」
『え…えぇぇぇ――――!?;;;
どれもこれもそう簡単には手に入れることのできない宝物ばかりだ。無理難題を押し付けられて、5人は頭を抱えてしまった。
「ちょ、ちょっと…こんな無茶苦茶な要求押し付けて…やりすぎなんじゃないですか…?;」
「いいんだよ、どれだけの器か見させてもらうんだから!」
「もっと別の方法があると思うんですけど…;」

5人は何とかして伊作を我が物にするべく奮闘していた。しかし結果はどれも惨敗に終わってしまった。その顛末を順番に見ていこう。
まず文次郎が持ってきた仏の石の鉢だが、伊作は「本物は真珠のように透明感があって光り輝いているのに、これは光も何も出しゃしないじゃないか」と一刀両断した。それもそのはずで、正体は荒れ寺で拾ってきたただの石の鉢だったのだ。
次に小平太が持ってきた蓬莱の珠の枝だが、それは職人衆に作らせた偽物であり、「あれだけの重労働をさせられたのに、給料も特別手当も貰ってない!あいつは貴公子の皮を被った暴君だ!」と、憤然とした職人衆が抗議しに押しかけてきたためバレてしまった。
お次は長次が持ってきた、大枚を叩いて買ったという火ネズミの皮衣だ。これはマグマラシの毛皮のことで、炎の中に放り込んでも決して燃えることは無い。
しかし「本物なら燃えないはずだ、早速確かめてみよう」と焚き火の中に放り込むとあっさりと燃え上がり、一瞬で灰塵と化したため、偽物と判明した。
さて留三郎だが、龍の首の宝珠、つまりハクリューの首にあるアレを取ってこようとしたのだが、アホなことに真っ向勝負を挑んだため、ハクリューの怒りに触れ大嵐に飲み込まれてボロボロになってしまった。
残る三郎も、村中のツバメの巣を漁っても子安貝は見つからず、何処にあるのか、どうすれば手に入れられるかと知恵を仰ぎ、「ツバメが尾を立てて7回回った時に子安貝を出す」というヒントを元に、決死の覚悟でそれと思しきものを掴んだはいいが、それは古いツバメの糞で、結局収穫は無かった。
「…で、結局全員失敗した、ということですか…;」
「気の毒ですが、約束は約束です。善法寺先輩は諦めていただきましょう…;」
『うっうっうっ…鬱だ…orz(泣)』
がっくりと凹む5人を尻目に、伊作はその惨めな有様に腹を抱えて笑い転げると同時に、貞操を守り抜けてホッとしていた。
「やっぱりねー、そんなこったろうと思ったよww…あー、これで暫くは平和に過ごせるな」
 
リクとは違いますが・・・
佳奈美です。
長編本編2作目完成しました。
リクとは違いますが長編です。
やはり転生編に大きな事件は書けませんよ・・・
大きな事件が起こったら数ヶ月間はテレビに新聞で話題が登るし下手したら学園側が犯罪者になりかねないし、忍術学園の中だったら事件が起こっても分からないのはいいけどそれじゃ新鮮味がない上、近畿地方以外の土地でも見つかり次第すぐに警察の職務質問は絶対に避けられませんから。
室町と違って現代は法律が厳しいし、情報も簡単に一般市民に知られるから・・・
そこが一番気に病むポイントですよねぇ~・・・
現代での忍者は堂々と表境で戦うことは出来ないし、武器も持ち歩くことが出来ないから。

愚痴で申し訳ございません。
事件物を書かなかった埋め合わせとして新キャラの村雨は採用します。
長編の方はポケモンのポケウッドをイメージして製作しました。
明日はいよいよ転生編の性転換の薬シリーズを開始します。
イイハナシダナー(;∀;)
コメありがとうございます。
やはり戦闘シーンを書くとなると現代の法律という壁が立ちはだかりますね…
その点私が書いてる戦闘シーンは「亜空間の中で」行われているので一般人に危害を及ぼすことはありません。
そして村雨ありがとうございます!

それにしてもイイハナシダナー(;∀;)ポケウッドがモチーフっての、分かる気がします(笑)
自主制作映画が全世界を涙させるとは夢にも思うまい。
そして明日から妙薬シリーズ転生版…!全裸待機余裕です^p^
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